太一らはまず電話の歴史を勉強するため東京・武蔵野市にあるNTT技術資料館を訪れた。日本の通信の始まりは、1854年、ペリーがモールス電信機を持参したことから始まった。1869年、東京-横浜間で公衆電報が開始した。モールス電信機は電気の長・短の組み合わせで文字を伝えるものだった。1876年にアレキサンダー・グラハム・ベルがベル電話機を発明。音声を電気信号へとへんかんする原理を発見した。その技術が日本に伝わったのは1890年だった。1896年にデルビル磁石式壁掛電話機が誕生した。太一の母親は電話交換手をしていたという。1926年、日本初の自動交換機が導入された。黒電話の開発に携わった大賀寿郎さんに話を聞くと、デルビル電話機ならDASH島でも可能だという。マイクは金属板と炭、イヤホンは磁石とコイルがあれば作れる。リチャードらは本当にできるのかアルミホイルなど身近なもので実験を開始した。