アンティコスティ島唯一の村ポール・ムニエではちょっと地面を掘っただけでオルドビス紀の化石が見つかる。オルドビス紀は生物の種類がどんどん増え海の中に生命が溢れた時代。アンティコスティ島西部の海岸線の地層がむき出しになった断崖は世界の研究者が注目する重要な崖。オルドビス紀末期、地球全体で大量絶滅が起きた。生物が激減した絶滅期の化石はなかなか見つからない。かろうじて生き残ったサンゴの化石がここにある。絶滅期のサンゴは寒冷化により育ちにくくなった。きっかけは一説には火山の大噴火。地中から吹き出した物質が空を覆い太陽の光を遮断、さらに溶岩が大気中の二酸化炭素を吸収したことも気温が低下する要因に。地球が寒くなると水がどんどん氷に変わり海水が減少、当時多くの生き物が浅瀬で暮らしていたが海水面が大きく下がったことで居場所を失った。それにより海に生息する生物の約85%の種が絶滅した。アンティコスティ島で見つかった小さなサンゴの化石こそ、大量絶滅の原因となった寒冷化の証だった。
