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「イタリア賞」 のテレビ露出情報

今日の蔵出しセレクションは「時をかけるテレビ〜今こそ見たい!この1本〜」。今夜の放送は「なぜ隣人を殺したか~ルワンダ虐殺と扇動ラジオ放送~」。世界で最も権威があると言われる番組コンクール、イタリア賞などに輝いた作品でもある。ゲストは、日本初の国連難民高等弁務官事務所親善大使のMIYAVIさん。ルワンダというのは、主な民族は少数のツチと多数のフツの2つ。元々大きな対立はなく一緒に暮らしていた。ところがルワンダを植民地にしたベルギーなどがツチを優遇して支配体制を作ったことから対立が生まれた。しかし1960年頃にこの体制が打倒され立場が逆転。そして1994年フツによるツチへの虐殺が起きた。虐殺を扇動したと言われる千の丘ラジオは、現在はアンテナだけが残っている。関係者の多くは国外に逃亡し、国連がその行方を追っている。千の丘ラジオの看板アナウンサーだったノエリも、虐殺を扇動した容疑で刑務所にいる。彼は放送中に反政府勢力の攻撃を受け片足を失っている。当時の大統領・ハビャリマナは、多数派であるフツ族の支持を受け15年に渡り独裁政権を築いてきた。千の丘ラジオも、大統領側近のフツ族過激派によって作られている。ハビャリマナは民族分断を押し進めツチ族を弾圧。その結果、25万人にも及ぶツチ族が難民となって隣国に逃げ込んだ。やがて彼らはルワンダ愛国戦線を結成し国の主導権を巡って政府軍と国境線で戦闘を繰り返していた。93年に国連が支援してハビャリマナ政権と愛国戦線の和平協定が調印された。翌年4月、千の丘ラジオから奇妙な放送が流れた。放送から3日後、予告通り事件が起こった。4月6日に大統領の乗った専用機が撃墜され、犯人は未だに不明だが千の丘ラジオは犯人は愛国戦線と断定。ラジオの指示通り検問があちこちに作られ、ツチ族の身分証明証を持つものは殺された。ラジオはいつの間にか敵を愛国戦線から全てのツチ族へとすり替えてゆく。大統領暗殺から1週間で死者は2万人に上った。
番組では、フツ族の父とツチ族の母をもつ青年にスポットを当てている。虐殺に関わった罪で3年の刑期を終えた彼は、虐殺の舞台となった故郷に帰っていく。事件から3年、虐殺に関わったとされる容疑者は国内の刑務所に約13万人捉えられている。青年は17歳の時に逮捕され、この刑務所ではただ1人自ら罪を認め判決を受けている。彼の故郷は、山に囲まれた典型的なルワンダの農村の1つ。村には今も家族を虐殺されたツチ族と容疑者を持つフツ族が一緒に暮らしている。上の姉は村のツチ族の家に嫁いでいて、青年が殺したのはその姉の子どもたちだった。青年は姉の子どもたちと連れてこられたバナナ畑で、子どもたちを殺すか一緒に殺されるかと選択を迫られたという。MIYAVIさんは、メディアの言葉の強さを感じ怖くなったなどとコメント。池上さんは、現代にも通じる問題などとコメント。3ヶ月の間に推定80万人とも言われる大虐殺のあと、ルワンダではツチ族やフツ族の表示を禁じる法案ができた。そしてツチ族とフツ族の融和政策は現在も続けられている。高野さんは、この事件から汲み取るべき教訓は多いなどとコメント。

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