英国議会で、終末期の患者が死を選ぶ権利を認める法案が賛成多数で可決され、成立に向けて前進した。この法案は英国のイングランドとウェールズで余命6か月未満と診断された成人が、医師2人と裁判官の承認を得たうえで薬物の投与などによって死を選ぶ権利を認めるとするもので、議員立法の形で提出された。29日、議会下院で行われた採決の結果、賛成多数で法案は可決され成立に向けて前進した。成立には2回目の採決を経て上院での審議を通過する必要がある。英国議会の前では議員たちに自らの声を直接届けようと、賛成と反対、それぞれの立場を取る合わせて数百人が集まった。英国では2015年に同じような法案が議会で否決されたが、今回、世論調査で「法案を支持する」と回答した人は7割以上に上っている。