22万人を超える犠牲者を出したインド洋大津波から、あさってで20年になる。藤下超解説委員が「スマトラ島沖の巨大地震が引き起こした大津波は、アフリカ大陸まで達して15の国の22万7000人余りが犠牲になった。津波が陸上を駆け上がった高さは最大50メートル。まさに想像を絶する被害だった。当時、インド洋沿岸の国々に津波の備えはなく、避難の呼びかけもないまま大勢の住民が波にのみ込まれた。その反省から日本などの支援で津波警報システムの整備が進んだ。2011年からはインドネシアとオーストラリアインドの3か国が津波を予測し、各国に情報を提供するようになっている。警報システムの運用開始後、この地域で多くの犠牲者を出す津波が2度あった。いずれも2018年インドネシアで起きている。一つは火山島が噴火で崩れておきた津波。対岸の住民400人以上が亡くなった。しかし当時、火山活動による津波は予測できず警報を出せなかった。もう一つは4000人を超える犠牲者を出したスラウェシ島の地震で起きた津波。気象当局は津波警報を出したが、住民に避難を呼びかけるサイレンが鳴らなかった。インドネシア政府も課題を認識していて、火山活動にも対応できるシステムの構築や住民に確実に警報が伝わるよう放送機関などとの連携の強化を日本のシステムも参考に進めようとしている。」とスタジオで述べた。