中国・山東省の一部でよく見かけるのが小型EVよりもさらに小さい車両。高齢者に人気の老頭楽。中国では小型の電動スクーターと同様で免許は不要。それでも最高時速は約50キロ。1回の充電で100キロ以上走れるものもある。価格も日本円で20万円台からと小型EVよりも安く買える。利用者の孫友海さん。路線バスでは行先が限られるため買い物などに欠かせないという。社内では音楽が聴けて、タッチパネルにはEVさながらのナビゲーションまで。節約志向が高まる中国で若者にも利用が広がっている。しかし、いま安全性に懸念も強まっている。車体の安全性の低さに加えて歩道を走ったり逆走したり、歩道に駐車して通行を妨げるなどマナーも問題になっている。低速の電動車による事故で死亡した人は2017年までの5年間で1万8000人に上る。車のドライバーからは不満の声があがっている。北京市は去年走行を禁止。上海市は障害者などに利用を制限しているが中国全体では車両の安全基準・ルールは統一されていない。人気の広がりに法整備が追いつかない状況。