17日、サウジアラビア・ウマハット島で水着モデルを起用したファッションショーが初めて開催された。女性に、全身を覆うアバヤと呼ばれる黒い民族衣装の着用を義務付けていた国とは思えない画期的な出来事。モロッコ人デザイナーの作品を取り上げたプールサイドのショーはワンピース型の水着が中心となっていた。ほとんどのモデルが肩が出た水着で部分的におなかが見えるデザインも見られる。水着のファッションショーが行われたことについて在サウジアラビア日本大使館専門調査員だった上智大学・辻上奈美江教授は「2000年の時には本当に考えられないイベント。ファッションに関心のある女性は非常に多い。サウジ人の女性デザイナーもたくさん育っている。そういう女性たちを今後は起用することも考えているのでは。女性に仕事を与えれば今度は消費とか投資となって、お金が国内に還流する還流させるための仕組み」等と語った。イスラム教の厳格な教えに基づく、サウジアラビアでは公共の場での男女の同席が認められず、コンサートや映画といった大衆娯楽は厳しく規制されていたが、2018年に35年ぶりに映画館が再開。また、同年には禁止されていた女性の車の運転も解禁。そして今回行われた水着のファッションショー。サウジアラビア社会に大きな変化が起きている。