パリオリンピックが閉幕し、メダリストたちが次々と帰国した。今回は、コロナ禍を経て2大会ぶりに観客が戻ったオリンピックとなった。どの競技会場も連日、ほぼ満員に。日本の選手たちも、前回の東京大会にはなかった観客や家族、仲間の声援を受けて競技に臨んだ。
パリオリンピック。今大会は、SNSによるひぼう中傷が深刻な課題となった。バレーボール男子では、イタリアに逆転負けした際、選手へのひぼう中傷が相次いだ。日本バレーボール協会・川合俊一会長は「怒りに任せた暴力的なコメントや、アスリート本人の尊厳を傷つけるメッセージだ。見過ごすことはできない」などと、配慮のある対応を求めた。性別を巡る思わぬ事態も。ボクシング女子で、男性ホルモンの数値が高いとして、去年の世界選手権に出られなかった選手が出場。議論を呼んだ。戦争や紛争が続く中で行われた今回の大会では、国際社会の分断があらわになる場面もあった。メダルを獲得したロシア国籍の選手。しかし、表彰式で国旗はない。ウクライナ侵攻を理由に、国としての出場が認められず、中立な立場の個人資格の選手として参加した。一方、イスラエルの選手たちは国を代表して出場した。ガザ地区への攻撃が続く中、パレスチナ側は、大会に合わせて紛争の休戦を求める国連総会の決議に違反しているとして、出場を認めないよう、IOCに要請したが、IOCは要請に応じなかった。期間中には、イスラエルの参加に抗議するデモも行われた。19世紀末、スポーツを通して、平和でよりよい世界の実現に貢献しようと、オリンピックを復活させた、近代オリンピックの父、ピエールドクーベルタン男爵の末えいのティボーさんは「国際政治の対立が持ち込まれている現状は、当初の理想とはかけ離れている」と指摘する。その上で国際情勢が緊迫している今こそ、オリンピック本来の姿を追求すべきだと訴えていた。パリの映像。日本選手団副団長・谷本歩実さんのコメント。
パリオリンピック。今大会は、SNSによるひぼう中傷が深刻な課題となった。バレーボール男子では、イタリアに逆転負けした際、選手へのひぼう中傷が相次いだ。日本バレーボール協会・川合俊一会長は「怒りに任せた暴力的なコメントや、アスリート本人の尊厳を傷つけるメッセージだ。見過ごすことはできない」などと、配慮のある対応を求めた。性別を巡る思わぬ事態も。ボクシング女子で、男性ホルモンの数値が高いとして、去年の世界選手権に出られなかった選手が出場。議論を呼んだ。戦争や紛争が続く中で行われた今回の大会では、国際社会の分断があらわになる場面もあった。メダルを獲得したロシア国籍の選手。しかし、表彰式で国旗はない。ウクライナ侵攻を理由に、国としての出場が認められず、中立な立場の個人資格の選手として参加した。一方、イスラエルの選手たちは国を代表して出場した。ガザ地区への攻撃が続く中、パレスチナ側は、大会に合わせて紛争の休戦を求める国連総会の決議に違反しているとして、出場を認めないよう、IOCに要請したが、IOCは要請に応じなかった。期間中には、イスラエルの参加に抗議するデモも行われた。19世紀末、スポーツを通して、平和でよりよい世界の実現に貢献しようと、オリンピックを復活させた、近代オリンピックの父、ピエール・ド・クーベルタンの末えいのティボーさんは「国際政治の対立が持ち込まれている現状は、当初の理想とはかけ離れている」と指摘する。その上で国際情勢が緊迫している今こそ、オリンピック本来の姿を追求すべきだと訴えていた。