政府はエネルギー安全保障を強化するため緊急時にイタリアに本社を置く世界的な資源開発大手からLNG液化天然ガスを優先的に購入できるようにする覚書をイタリア政府と結ぶことで合意した。これはきょう広島市で開かれたLNGの国際会議で日本とイタリアの両政府が発表した。覚書には災害などの緊急時にイタリア政府が出資する世界的な資源開発大手、ENIが生産するLNGを独立行政法人のJOGMEC(エネルギー・金属鉱物資源機構)を通じ優先的に購入できることなどが盛り込まれる。政府は脱炭素社会への移行を図る中でも火力発電の主要な燃料のLNGの重要性は当面、変わらないとしていて国際的な連携を拡大し多角的に安定調達に取り組むとしている。このほか政府は韓国政府とも調達に関する政府間協力の締結を目指すと発表した。