新疆ウイグル自治区カシュガル市の旧市街ではかつて点在していたイスラム教徒が礼拝を行うモスクの閉鎖や改造が相次いでいる。200年以上の歴史があるモスクがカフェに変わり、今訪れるのはほとんどが観光客だという。背景にあるのは15年前の漢族とウイグル族が衝突したウルムチ暴動で、中国政府はモスクが過激派の拠点になっている可能性があるとして宗教への統制を強めてきた。一方言語についても中国化が進み、現地の学校ではウイグル語の授業がなくなった。また、ウイグル族の市場ではウイグル語の張り紙の上に中国語で公共の場では中国語をという注意書きが重ねて張られていて、少数民族に中国語教育を徹底する習近平指導部の同化政策の一環とみられる。