コロンビアのノーベル文学賞作家・ガルシア・マルケスが1967年に発表した世界的なベストセラー「百年の孤独」の文庫版が初めて刊行され、6月末の発売後2か月足らずで29万部発行するなど半世紀以上前の翻訳小説としては異例のヒットとなり、話題を集めている。ガルシアマルケスの「百年の孤独」は46の言語に翻訳された世界的なベストセラーで、日本でも1972年に単行本が出版されたが、作家の没後10年となることし、初めて文庫化された。架空の村を舞台に数世代にわたる一族の歴史が描かれる長編小説で登場人物の名前や関係性が複雑なうえ物語の展開も難解なことで知られる。今月9日、都内で開かれた有志の読書会には、会社員など11人が集まった。参加者はタイトルの孤独の意味や印象的な比喩表現について意見を交わしていた。