「花嫁はどこへ?」に登場するプールとジャヤは、それぞれ全く新しい価値観や可能性に気づき、生まれて初めて自分の手で人生を切り開いていく。インド社会における女性の立ち位置が作品を通して描かれている。インドでは、結婚式の費用は花嫁側が払う。結婚するときは、花嫁の家から花婿の家に、お金やものを贈る習慣が残っている地域もある。作品では、当時珍しかった携帯電話1台や現金200万円などがある。インド社会では、女性は大勢の前で意見を言わないことや、大学に進学したくても無理やり結婚させられそうになるシーンが描かれている。世界経済フォーラムのジェンダーギャップ指数では、インドは146カ国中129位となっている。日本は118位だ。監督は、キラン・ラオ監督。女性が野心的であろうとなかろうと、自分の人生をどう生きたいかを選択する自由をもつことが重要だというメッセージを込めたという。共に製作したのは、俳優でもあるアーミル・カーン。監督とは元夫婦。インドの結婚では、お見合いで写真でしか顔を見たことがない相手と結婚式当日に初めて会うケースもあったという。今作では、ダンスはあまり出てこないという。