北海道十勝平野の南部、十勝川の下流域に広がる平らな大地。かつて氾濫を繰り返した十勝川。人々は川の流れを変えるなど大規模な治水対策に取り組んできた。洪水を防ぎ水はけも良くした結果、広大な農地へと変わった。4月、平野は大地が凍りつく長い冬を終え生き物たちで賑わう。エゾユキウサギが姿を見せた。森には緑が少ない時期だが牧草地は日当たりが良いため食べ物がたくさんある。鶏の大群がやってきた。東北地方や新潟などで冬を越した群れが繁殖地のリベリア北東部に向かう途中に十勝に立ち寄ると考えられている。そこに天敵のオジロワシが現れた。北海道はワシやキツネなど天敵の数が本州よりも遥かに多いという。沼には潜水が得意なキツネがいる。貝のようなものを丸呑みする。豊富な魚を狙ってアオサギも狩りにやってくる。ほかにもタンチョウなどがキツネなどがやってこれないこの場所を沼を拠り所している。タンチョウが畑にやってきて、収穫時に落ちたトウモロコシを食べている。こうしてヒナがかえるまで1ッか月以上の期間を凌ぐ。十勝平野に広がる畑とそこに残された沼が多くの命を支えている。その豊かさの影響で近年大幅に増えた鳥たち。それに伴ってようやく伸びてきた小麦をガンが食べてしまうという問題も起こっている。アオジが繁殖のために渡ってきた。青々としてきた農地では生き物がさらに活発になる。ハグガンたちの何千キロにも及ぶ長い旅。人と自然が作り出す北海道十勝平野の恵みが命のバトンを繋いでいく。
