研究チームによると今回の技術は、ほかの魚にも適用することが可能だという。東京海洋大学の研究グループ代表吉崎悟朗教授によるとアジ科やサバ科、コイ科などでもそれぞれ遺伝子的に近い仲間同士だと適用できることを確認していて、クサフグという小型のフグに高級魚で知られる大型のトラフグの卵を産ませる実証実験にも成功している。更に研究チームは乱獲などで絶滅の恐れが高まっているクロマグロへの適用も目指していて、サバ科の中でも近い種の魚を使ってチャレンジをしている。養殖の効率化が期待される今回の研究だが、ほかにも期待していることがある。吉崎教授は「今回の研究成果と細胞を長期保存する技術を組み合わせることで個体の復元が可能になる」と話していて、「人間のエゴなどが招いた地球温暖化や乱獲などで絶滅危機にある魚を守るための活用も進めていければ」と話していている。田中さんらはキングサーモンは絶滅危惧が叫ばれているためすぐに活用できるなどと話した。