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「キン肉マン・スーパー・フェニックス」 のテレビ露出情報

今回、神田伯山が黒歴史を探しに来たのは健康機器メーカー「オムロン ヘルスケア」。1933年創業、京都の御室に本社を構えたことが由来となった。家庭向け血圧計は世界シェア5割弱を占めている。黒歴史を知る人は清末幸輝さん。指式血圧計が黒歴史。1985年、世間では健康ブームが巻き起こっていた。中でも中高年が気になっていたのは血圧。当時、主流だったのは上腕式の血圧計。しかし腕に巻くのが面倒との声があがっていた。より簡単に測れる方法を社内で研究スタートした。社内では指式血圧計のプロジェクトが立ち上げられメンバーに声をかけられたのが営業マンだった清末さん。課せられたのはモニターの役割。様々な状況下で変動する血圧や心拍数を正しく測れるか確認する実験要員だった。1988年5月、世界初の指式血圧計が販売された。コンパクトで手軽なことが評判を呼び売れ行きは上々だった。しかし苦情が殺到。多くのユーザーがちゃんと血圧が測れないと訴えてきた。計測時の姿勢が間違っていたり指が逆だったりユーザーの多くが使い方を間違っていた。心臓の高さに測る部位を合わせないと血圧に差が出る。ある日、とある番組が指式血圧計を紹介してくれることになった。手軽さや便利さばかり強調され正しい計測方には一言も触れずユーザーの誤解を招くようなメチャクチャな測り方をされた。後追いで参入してきた大手家電メーカーを相手に優位に渡り合ってきたが、新たな試練が待ち受けていた。人気雑誌「暮しの手帖」の特集でメーカー各社が手掛ける指式血圧計を実際に試した結果が厳しく掲載された。世間の評判はガタ落ちで売上も右肩下がり。指式血圧計は存亡の危機に立たされた。開発チームが最後の希望を託したのは佐野佳彦さん。オムロンの研究所でも5本の指に入るほど生粋のメカ屋。イメージは完璧、意気揚々と開発に乗り出したが思わぬ誤算に苦しむことになった。問題になったのはカフ。お風呂場で丸く畳まれたフタを見て指を入れられると考えた。開発スタートから2年後の1996年に佐野さんが手がけた世界最小・最軽量の新型の指式血圧計が販売された。一旦染み付いたネガティブなイメージを覆せず売上は低迷。2000年、高血圧治療ガイドラインでも指で測る血圧計は不正確だと断言されギブアップ。指式血圧計は生産終了となった。諦めたものの会社の血圧計への情熱が途絶えることはなかった。自社での研究・開発にこだわりモニターテストを重ね製品を進化させ続けた。その成果は腕時計型血圧計だ。佐野さんが開発したカフの技術が生かされている。今では世界130以上の国や地域で使用している。

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