ロシアによる軍事侵攻からまもなく2年半。国連人権高等弁務官事務所によると、ウクライナでは先月末までに1万1520人の市民が犠牲になり、この内633人は18歳未満の子供だった。大きなケガ人がでるなかウクライナでは今、日本の絵本「きゅうきゅうばこの絵本」が注目を集めている。絵本を翻訳したアンドリイナコルチェフスキーさんはウクライナの出版社に自ら絵本を持ち込み今年の5月に出版した。アンドリイナコルチェフスキーさんは「この本を直ぐにでウクライナの子供たちに届けなければならない」などとコメント。絵本は1000部発行され、その一部は慈善団体や子供たちにプレゼントされた。印刷所が被害を受け本を増刷するのが難しい中、少しでも多くの人に呼んでもらおうとPRの動画もSNSで発信されている。子供たちには応急処置の内容はもちろん、イラストが好評だという。出版を手掛けたロクソラーナガイボロンスカさんに話を聞いた。ロクソラーナガイボロンスカさんは「大切な知識をカラフルで可愛いイラストを通して多くの人が日常生活に希望を持てるようにしたい」などとコメント。絵本を監修した佐久医療センター小児科医長・坂本昌彦さんは本に託した思いについて「子ども自身が学ぶこと、健康や対処方法を知ることは大切」などとコメントしている。