米国のトランプ大統領は就任初日の20日、WHOから脱退すると表明し大統領令に署名した。WHOにとって米国は最大の資金拠出国だが、AFP通信などによるとテドロス事務局長は23日夜、職員にメールを送り財政状況が極めて厳しいものになったと述べた。そして、限られたリソースの中でどの活動を優先すべきか検討を進めていると明らかにした。また経費削減や効率性の向上が必要で最も重要な分野を除いて職員の採用を凍結し出張経費を大幅に削減していると説明した。さらに、特別な事情がないかぎり会議はオンラインで行い加盟国への技術的な支援は最も重要なものに限定するなどとしている。WHOの報道官は24日、メールの内容を認めたうえで「WHOだけでなく世界の保健衛生にとって憂慮すべき事態だ。感染症などの大流行の際にはわれわれは情報を提供するし適切な対応には情報を得ることも必要だ」などと述べ改めて懸念を示した。