先週北朝鮮を訪問したプーチン大統領が、感謝の意をこめて金正恩総書記に贈った書簡には「今回の訪問は特別な意義を持つもの」と書かれていた。盛大な歓迎を受けたプーチン大統領の訪朝。中でも最も注目されたのが、冷戦時代に旧ソ連が結んでいた「軍事同盟」の復活だった。今回ロシアと北朝鮮が結んだ条約は、有事の際に相互に軍事的な支援を行うというもので、これに大きな衝撃を受けたのが韓国。韓国国民は「ロシアと北朝鮮が接近しているので、戦争が起きないか心配」、「以前よりは戦争が起きる確率は高まったと思う」などと話した。韓国政府は条約に強く反発。これまでウクライナに供与してこなかった武器支援を検討すると明らかにした。これに対しプーチン大統領は「ウクライナへ殺傷兵器を供与することは、大きな過ちになるだろう。実行した場合、それ相応の措置を下すことになる」と述べた。きのう、韓国・尹錫悦大統領は「軍事同盟」について「歴史の進歩に逆行する時代錯誤的な行動と言わざるを得ない」と批判した。こうした中、米海軍の原子力空母「セオドア・ルーズベルト」が韓国・釜山に入港した。今月末に行われる予定の日米韓共同訓練に参加するためだという。さらにきのう韓国軍は、北朝鮮のロケット砲の脅威に対応する核心戦力として、多連装ロケット砲「天武」の発射訓練の様子を公開した。