コロンビアは、コーヒーのほか、花の生産が盛んで、主要輸出先のアメリカとは、経済的にも歴史的にも深い関係がある。コカインの原料となるコカの栽培面積が世界一で、麻薬取引などに関与する違法な武装組織の存在が社会的な問題になっている。武装組織による政府側への攻撃が相次いでいて、先月には、主要道路で爆発が発生し、20人以上が死亡した。麻薬と治安対策が課題になっている。大統領選挙では、各候補が治安対策に加え、様々な独自の主張を展開して、有権者に訴えている。現在、優位に立っているのが、現職のペトロ大統領の後継候補として立候補している上院議員のイバン・セペダ氏。現政権の路線を引き継ぎ、経済的格差の解消を図る政策を推し進めると訴えている。セペダ氏は、貧困層や地方部で票の掘り起こしを行っていて、世論調査では安定して最も多く指示を集めている。セペダ氏の支持者は、現政権の路線が引き継がれ、教育の機会の拡大を願っている。トランプ政権に対しても、毅然とした態度で臨んでほしいとしている。政権交代を訴えている、右派で弁護士のデ・ラ・エスプリエジャ候補と中道右派で上院議員のバレンシア候補がセペダ氏を追う展開になっている。エスプリエジャ氏は、アメリカ寄りの政策を訴えている。これまで政治経験はなく、政府機関の縮小などを訴え、SNSを駆使して支持層拡大を図っている。治安・麻薬対策についても、既得権益に縛られることなく強化できると訴える。バレンシア氏は、祖父が元大統領で、自身も長年上院議員を務める。親米政権への転換と初の女性大統領を目指す意義を訴えている。専門家は、治安を回復できる強いリーダーを求める声も多いものの、今のところは、格差是正を掲げる左派が優勢だと分析する。
