NATO（北大西洋条約機構）に先月加盟した北欧スウェーデンの島で、ロシア軍の上陸を想定した軍事訓練が公開された。かつてロシアに占領された歴史もあるゴットランド島では、上陸してきた敵を想定して実弾を使った射撃訓練が行われている。島では今月、スウェーデン陸軍の駐屯部隊およそ200人による訓練がNATO加盟後で初めて行われていて、その様子が22日公開された。ウクライナにも供与している主力戦車が走りながら砲撃するなど、現場には緊張感が漂っていた。北欧スウェーデンのゴットランド島はバルト海中央に位置する地理的な特性から古くから軍事的要衝として重視され、19世紀には当時の帝政ロシアに占領されたこともある。ロシアによるウクライナ侵攻が続く中、警戒を強める対岸のバルト三国を守るためのNATOの拠点としても重要性が高まっている。島では23日、NATOとスウェーデン軍の幹部が今後の連携などについて話し合い、ロシア軍を念頭にした即応態勢を強化することにしている。