反政府勢力によるダマスカス制圧でアサド政権が崩壊。長い独裁が終わり、政権に異論を唱え秘密警察などによって捕らえられていた人々も各地の刑務所から解放された。中でも残虐な人権弾圧が行われているとして人々から恐れられていたのが首都ダマスカス近郊にあるサイドナヤ刑務所。人権団体はここで毎週、数十人が処刑され、2011年から5年間で最大1万3000人のシリア人が処刑されたと推定。日常的に行われていたとされる残虐な拷問で亡くなった人も多いとされている。捕らえられた家族を捜すために多くの人々が集まっていた。反政府勢力がサイドナヤ刑務所を解放した時の映像を紹介。刑務所の個室の中を捉えた映像には幼い子どもの姿もあった。さらに、この刑務所の地下には「レッドセクション」と呼ばれる隠された独房や地下室があるとされ、未だ多くの人々が閉じ込められているとの情報も出ている。9日には市民らが穴を掘り、地下室を探す様子が見られた。英国・BBCは監視モニターに多くの拘束者が映っているものの、地下へと続く電子ドアが開けられず、まだ解放されていないとの情報もあると伝えている。