セブン＆アイHDの井坂隆一社長が退任を発表し、新たな社長にはスティーブン・デイカス氏が就任する。井坂社長は9年前にトップに就任して不採算事業の整理と業績アップを期待されていたが、「そごう西武」の売却決定に6年、イトーヨーカ堂の売却判断に8年かかり、その間2000億円近い最終赤字を積み重ねた。カナダのコンビニ大手「アリマンタシォン・クシュタール」の買収提案への防衛策として、創業家を軸に自社を買収する計画を進めたものが、資金集めが難航して頓挫した。新たな経営策として、イトーヨーカ堂などを束ねる会社をアメリカ投資ファンドに約8150億円で売却し、北米のコンビニ事業を2026年度中に株式上場を目指す。セブン＆アイHDは、株価を上昇させて買収防衛する。