パキスタンではトランスジェンダー保護法が2018年に成立し、イスラム圏では画期的なものとなっている。その一方で、去年はむこうとする判決も出されるなどしパキスタンの最高裁判所での争いも続いている。トランスジェンダーの人々には以前に増して誹謗中傷が寄せられているという。パキスタンでトランスジェンダーの支援を行ってきたシマ・ケルマンさんはこの国にトランスジェンダーの人たちを考慮してきた政党はないが、社会の一部として認識される必要があるとしている。パキスタンはイスラム教徒が95%以上を占め、同性婚などが認められない中レズビアンやゲイに厳しい国と言える。映画を巡ってもパキスタンではトランスジェンダーを描いた映画「ジョイランド わたしの願い」の公開が危ぶまれたが、パキスタン出身のマララ・ユスフザイさんらが呼びかけたことで一昨年公開にこぎつけた。シェザディさんはアメリカやヨーロッパの性的マイノリティと連絡を取っているが、この国の仲間たちと戦っているので欧米で過ごすことは考えていないと話す様子を見せている。