三重・熊野市の渓流で5日、やかんを頭にかぶったシカが目撃された。視界が塞がれ、おびえているのか、その場から一歩も動こうとしない。シカは首を左右に動かし、やかんを外そうとするがすっぽりとはまっていた。偶然、この山で猟師を営む男性が発見し、すぐにシカを助け出そうと試み、約1時間にわたる格闘の末、ようやくやかんを外すことができたという。目撃した男性によると「(やかん)の中にもしかしたら水が入っていて、水を飲もうとしてかぶってしまったのか。(シカは)鉄分を取るのに鉄をなめたりするんですけど、そういうこともあるかもしれません」。その後、やかんが外れたシカは「15秒くらいボケーッて立っている状態で、そっからは急に我に返ったように川を全速力で走って、向こう岸の山を駆け上っていった」という。