中村哲さんは、福岡市のNGO「ペシャワール会」の現地代表としてアフガニスタンで医療支援に当たるかたわら、独学で土木技術を学び、用水路の整備などにも取り組んだ。しかし、5年前の12月4日、現地で移動中、何者かに銃撃され死亡した。事件から5年となるきのう、ナンガルハル州の州都ジャララバードにあるNGOの事務所で追悼の催しが開かれ、現地スタッフを中心に、日本からもペシャワール会のメンバーが参加し、およそ90人が集まった。会場には中村さんの写真が掲げられ、関係者がその功績をたたえたり、事業の継続への決意を示したりした。現地では中村さんの死後も、その遺志を継いだ人々によるかんがい施設の整備が続けられている。