アメリカのFRBが2会合連続で利上げ見送るという。去年のゼロ金利解除から初めての据え置きだ。年5.5パーセントを上限とする政策金利を据え置くという。物価上昇が落ち着いているためだ。パウエル議長は利上げの「終結」は宣言していない。アメリカ経済が予想以上に堅調なためだという。追加の利上げを選択肢に残している。アメリカのGDPは5期連続のプラス成長。パウエル議長は強い経済が物価の高止まりにつながるリスクを指摘している。一方で住宅ローン金利は、30年固定金利で7.79パーセントで高水準となっている。追加の利上げは慎重に判断する姿勢を示している。FRBは経済の堅調さを保ちながら物価上昇を押せる「経済の軟着陸」を目指すも成功例は限定的だという。今後のパウエル議長の判断はこれまで以上に重要な意味を持つ。日本市場の反応は、円相場が一時1ドル=150円10銭台まで円高に進行。FRBの利上げ見送りを受け、アメリカの長期金利が低下し、日米の金利差の縮小を意識した円買い・ドル売りが裕生となっている。東京株式市場でも、景気が減速するとの懸念が和らぎ、平均株価は一時400円以上値上がりとなった。