米国でEV(電気自動車)の需要が伸び悩む中、大手自動車メーカー・フォードは21日、電動化戦略の見直しについて発表した。3列シートの大型SUVのEVの開発を取りやめ、ハイブリッド技術を活用したものに切り替えることを明らかにし、最大で19億ドル(2700億円余)の損失を計上する可能性があるとしている。その上で、新型ピックアップトラックのEVを2027年に投入するとしている。さらに会社ではEVへの年間の設備投資額を全体の40%から30%に縮小するとともに電池の調達計画を見直し、生産コストを抑える方針も盛り込んでいる。フォードのジム・ファーリーCEOは「われわれは顧客が何を望み、何を重視しているかを学んだ。われわれの強みを発揮できる計画を策定した」などとコメントしている。米国ではEVの需要が伸び悩む中で中国メーカーとの価格競争も激化していて、フォードは戦略の見直しを迫られることになった。