バイデン政権でインフレが悪化して不法移民が増えたことに対し、トランプ氏は経済政策・国境管理の強化を訴えてバイデン政権の失策だとすることでハリス氏に打撃を与える事ができた。次にイーロン・マスク氏の協力を得たことも大きく、資金力を基に激戦州での戸別訪問を支えた、Xを駆使して激戦州の若者の男性を中心に支持を広げたとされる。次に過激化として、民主党左派を内なる敵と呼んで危機感を煽って自らの支持基盤の票固めにつながった。最大の要因はインフレ高騰で不満を強める有権者に経済政策を訴えたことで、トランプ氏はアメリカ第一主義を掲げ、インフレが悪化した政権のハリス氏では何も変わらないとして有権者の共感を得た。河野憲治は、アメリカ人は大統領選挙では首都ワシントンに変革を起こせる人物を送り込みたいと考えると解説した。過去にも変革を打ち出して大統領になった人達おり、ワシントンどっぷりの政治家だったヒラリー・クリントン氏に対してビジネスマンのトランプ氏が変革を打ち出して勝ったともいえる。今回のハリス氏は、トランプ氏は過去の人で自分こそ変革をもたらせると訴えたが有権者は継続だと見做しトランプ氏の方が変革してくれると考えたという点で、元大統領が現職の副大統領に勝ったという見かたができる。外交面では、トランプ氏はアメリカ第一主義を掲げて貿易では保護主義、外交では国際協調よりも国益を重視した傾向も強めることになりそう。