長野県・飯田市の下栗集落には47世帯105人が雑穀や芋などを栽培して生活している。多くの畑は急斜面につくられ、体を下に向け、鍬で土を持ち上げるように耕す手法がとられている。また、雨水で土が流れ落ちないよう、地中深くに根を張る茶の木が植えられ、不要になった木材も再利用。9月中旬、集落ではソバの花が見ごろを迎え、ニホンミツバチなどが飛び交っていた。夜の帳が下りると、満天の星空が広がる。10月、ソバが実をつけ、収穫作業が行われた。畑には虫や鳥たちが集まるなか、農家の人々は刈り取ったソバを天日干ししていた。