水深1000mを超えたところにはフクロウナギがいる。袋のように口が広がり獲物を捉える。水深3000mを超えると水温はわずか4℃になる。ここで近年、パールオクトパスとよばれるタコの群れが見られるようになった。その数約2万匹。単独行動をするタコが集団を作ることは研究者にも知られていなかった。この場所には地下深くで温められた水が湧き出しているため水温が10℃近くなる。この暖かい水でタマゴの成長が早くなるのだという。それでも孵化までは2年かかる。母ダコはタマゴを守っている間なにも食べない。最後の子どもを送り出すと、母ダコは力尽きていく。