毎週火曜に放送中のドラマ「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」。主人公の弟役・草太をダウン症の当事者が演じている。当事者キャスティングと呼ばれる新たな流れについて紹介をする。これまでは障がいのある人の役を健常者が演じていたが、当事者が演じることによって現実に近い社会をリアルに表現できる。障がいのある人専門の芸能事務所も注目が高まってきている。事務所では知的障害や身体障害のある人などさまざまな人たちがプロとして現場に立てるようにそれぞれの障がいの特性に合わせてレッスンに励んでいる。事務所には7歳から64歳まで役50人が所属している。出演依頼は去年と比べると2倍以上になった。2年前から講師を務める脚本家で演出家・藤井清美さんは舞台や映画など数々の作品を手がけてきた。さまざまな障害について一から勉強し、実践したのが具体的な場面をイメージしてもらうこと。障がいで紙がめくりにくい人のため、対本をラミネート加工したり、ト書きの区別がしづらい人のために顔のイラストを書いたりした。こうした工夫をすることで理解力などが少しずつ育つという。