能登と徳島の若者での話し合いの中では親の代わりに避難所の運営、ボランティアとのやりとり、子どもの面倒・勉強、ストレスを溜めないための遊び場の拡充させることなど、10代だからこそできる役割があるのではないかという意見が出された。役割を果たすためには事前準備も必要。災害に遭う前に避難所に泊まれる訓練で避難所生活に慣れておくことや、人付き合いを増やし、どこに誰が住んでいるか把握しておくことがアイデアとして出された。今回の交流イベントを主催した「ダッシュ隊徳島」の川島莉生さんは「南海トラフ地震に対し『怖いな』ではなく準備。今回、徳島の子どもたちもそのことに気づくことができ、能登の子どもたちからのバトンをつないでいける」と話していた。中室は「2011年に東日本大震災が起こった時に仙台に住んでいて被災した経験もある。最大の対応は初動が大事で、その時に機動力があるのは若い人たち。実際に被災した同世代の人たちと交流することで他の地域の若い人たちも防災を自分ごとにしてもらうというのはすごく地域の最大対応力を高めるうえで重要」、柳澤は「若者たちは支援を受けるだけでなく、互いに被災した人たちの間で助け合うことができるという若者たちの役割に気づくことも多い。経験した人たちと交流を重ねることによって、いざという時のための事前の備えや仕組みづくりにつながっていく可能性が大きい」などとコメントした。
