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「テッド・ド・モワンヌ」 のテレビ露出情報

さっそく1人目のマダムのもとへ。実は綾瀬さんが大好きなお菓子「タルト・タタン」を作っている。砂糖とバターでキャラメリゼしたリンゴが香ばしいフランスの伝統的なお菓子。そのマダムはタルト・タタンの有名なコンクールで2回も優勝しており「タタンの女王」と呼ばれている。やってきたのはパリから約100キロ離れたロワレ県にある小さな集落。家を訪ねると迎えてくれたのは女王のお孫さん。タタンの女王は御年86歳のマリーさん。マリーさんが愛してやまない夫のジャンさんは病気で横になっていた。サンルームで入口にあったジーンズを履いた植木鉢について聞くと「自分で作ったのよ」とのこと。マリーさんは「私のことはマミー・ポムって呼んでね」と言った。次に案内してくれたのはこだわりが詰まったキッチン。家族の絆を築いてきたのがマミーが作るタルト・タタン。子供たちに頼まれれば果樹園で栽培していたリンゴでどんなに忙しくても作っていたという。そんなマミーにタルト・タタンの作り方を教わる。
まずはリンゴの皮むきから。専用の器具で皮を剥くだけではなく、さらに一気に実もカットできる。綾瀬さんも教わったとおりに次々リンゴをカット。バターはあえて有塩のもの。そこにグラニュー糖を加えてリンゴのキャラメリゼを作る。10人分を作るのにリンゴを18個使う。さらにリンゴの芯を先ほど皮をむいたリンゴの中に入れ、キャラメリゼするフライパンに逆さまに入れる。火加減を見ながら均一にきゃらメリゼする。ここでリンゴジュースで一休み。マミーは19歳のときに結婚。夫のジャンさんの果樹園を手伝い始めた。果樹園の経営は一筋縄ではいかず、天候不良でほとんど収穫できない年もあった。そんな時もマミーは持ち前の明るさで家族を支え6人の子どもを育ててきた。しかしある日、思いもよらない出来事が起こった。息子さんが1人、30年前にバイク事故で亡くなっている。亡くなった息子さんもいつも嬉しそうに食べていたというタルト・タタンは、誰かに教わった訳では無い。料理本などを見て試行錯誤して作り上げた。その味はやがて地域の人達に知られるようになり、コンクールで優勝するまでになった。タルト・タタンは実は失敗から生まれたお菓子。型に生地を敷かずにリンゴを焼き、後から生地を乗せたのが始まり。オーブンに入れて焼いている間にマミーが家族のお気に入りの場所に連れて行ってくれた。やってきたのは近くの林。ちょうど娘さんが夫・ジャンさんを連れてお花摘みに来ていた。仲が良い秘訣を聞くと「ケンカをしても怒ったまま一緒に寝ることはなかった。枕が解決してくれる」とのこと。
タルト・タタン作りもいよいよ大詰め。焼き上ったタルト・タタンをひっくり返すと、逆さに入れたリンゴの芯がまるで本物のリンゴのように。最後に照りを出すためカリンのジュレをひと塗りすれば「タルト・タタン」の完成。近所に住むマミーのひ孫・友人らが集まっていた。先ほど積んできた花がテーブルに彩りを添える。みんなと一緒にいただくが、ここで衝撃の事実。マミーは甘いものが嫌いだそうで「私は食べない」とのこと。綾瀬さんは「タルト・タタン」をいただいた。綾瀬さんは「マミーが暮らしの中で大切にしていることは?」と聞くと「みんなとの友情・愛情。それが一番大切。デザートを作る喜びはシェアすること。私が食べなくてもみんなが喜んでいる事がわかるから、喜びを分かち合っていることになる」と答えた。マミーの掛け声でみんなで歌い始めた。綾瀬さんが感じたマミーの強さの秘密は、「マミー自身が愛するものがあるのが大きいと思う。旦那さんのため、お子さんのため、お孫さんのため、誰かに愛を奉仕してそれが返ってきてっていうのがすごくエネルギーになっている」などと話した。マミーのタルト・タタンにはパワフルに生きるヒントが詰まっていた。

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