天皇皇后両陛下は、国際親善のため、英国を公式訪問されている。今回の訪問は、英国・チャールズ国王からの招待を受けたもので、天皇陛下、皇后さま、ともに水色を取り入れた装いで英国・ロンドンに到着された。国賓としての訪問は初めてで、ロンドンの大通りには、日本の国旗も掲げられ、両陛下は多くの人に出迎えられた。両陛下はこれまでも英国王室との交流を深められてきた。天皇陛下が訪問されたのは、日本の文化やデザインなどを紹介しているジャパンハウスロンドン。6年前に開館した施設では、日本各地の伝統工芸などを販売していて、天皇陛下は石川県の伝統工芸・輪島塗の器などが並べられている様子をご覧になった。ロンドンの中心部を流れるテムズ川の高潮対策施設を視察された。テムズ川の氾濫からロンドンの街を守るため、1982年に建設された。天皇陛下は長年、水を巡る問題の研究を続けていて、国内外で施設の視察などを重ねられてきた。天皇皇后両陛下は25日に、国賓として歓迎式典やバッキンガム宮殿で開かれる晩さん会に臨まれる。これまでに4回、英国を公式訪問するなど英国・チャールズ国王との交流を深められてきた天皇陛下。2001年の訪問では、日本文化を紹介する催しで、当時皇太子だったチャールズ国王と共に阿波踊りを披露された。初めての出会いは、天皇陛下の留学中。天皇陛下は「バルモラル城近くの皮で毛鉤で魚を釣るフライフィッシングをご一緒した」と述べられている。天皇陛下は、留学先のオックスフォード大学で、150人の学生と寮生活を送られた。同じ時期に留学していた男性。英国での暮らしは、天皇陛下にとって初めての経験も。クレジットカードも使われた。大学の寮で隣の部屋だったという男性は、よく一緒にパーティーに参加していたという。皇后さまも学ばれたオックスフォード大学。今回、初めてお二人で訪問される予定。天皇陛下と同時期に留学していた男性は「私たちが過ごした日々を思い出されることと思う」と語った。天皇陛下は、留学の体験を記した著書が去年、復刊された際、巻末の文章にオックスフォード大学で学んだ皇后さまと共に、再び訪れることを願っているとつづられていた。天皇陛下は「研究者であればこそ味わえる感動を覚える日々だった。今回の訪問で初めて雅子と一緒に市内を散策することを心待ちにしている」と述べられた。天皇陛下は皇后さまと共に、25日、国賓の歓迎行事に臨んだあと、27日には英国王室の墓所を訪ねてエリザベス女王と夫のフィリップ殿下の墓に花を供えられる予定。現地日程最終日に、オックスフォード大学を訪問され、29日に帰国される予定。