コメの高騰が止まらない。最新の販売価格は去年の2倍以上となっている。政府はさらなる備蓄米の放出する考えだが高値解消は見通せない。こうした中、安くコメを量産するために新技術で挑む農家を取材した。鳥取市の農業法人トゥリーアンドノーフでは水を張らず直接種もみをまく栽培方法「乾田直播」を採用している。苗づくり・田植え・水の管理が必要なく大幅にコスト削減できるという。日本のコメ農家の約95%が作付面積10ha未満のところを、こちらでは約100ha(東京ドーム21個分)を3人で運営している。さらにAIによる生育管理、ドローンによる肥料散布、トラクターもGPSに依る自動運転を採用。労働時間は通常25~30時間から約5時間まで短縮している。一方水戸市の照沼農園では再生二期作を採用している。一度収穫した稲をそのまま育て、田植えをせずにもう一度収穫する方法。収穫量は通常の1.5倍が見込まれるという。さらに、石垣島で二期作でのコメ作りを始めた。水戸の農繁期ではない時での収穫ができる。