米国のトランプ次期大統領は22日、西部アリゾナ州で自身を支持する保守系団体の集会で演説した。この中でトランプ氏は、20世紀初めに米国が建設し、現在はパナマ政府が管理運営するパナマ運河について「米国は最大の利用国だ」とした上で「米国海軍や民間の船舶に対する運河の通航料が高すぎる」と不満を示した。そして「適切な扱いを受けられなければパナマ政府に運河の返還を求める」と主張した。また1999年に行われた運河の返還について「パナマが管理するためのもので、中国や他の国が管理するためではない」と述べ、中国の影響力が増すことに警戒感を示した。この発言を受けて、パナマのムリーノ大統領は声明を発表。「パナマ運河とその周辺地域は、隅々に至るまでパナマのものであり、今後も変わらないと明確に表明する。わが国の主権と独立に交渉の余地はない」と反論した。