- 出演者
- 太田真嗣 上原光紀
おととい、自民党・高市総裁と会談した公明党・斉藤代表。政治とカネの問題を巡る自民党の対応が不十分だとして連立政権を離脱する方針を伝えた。第1部は、斉藤代表が生出演。連立離脱決断の背景や今後の政治にどう臨むのかインタビューで迫る。第2部は、新政権が直面する日本外交の課題について専門家が討論。
公明党は、自公連立政権からの離脱を決断。最大の理由は、政治とカネの問題に対しての回答が不十分だったから。斉藤代表は背景について、去年の参院選で公明党は大きく負け、その理由の1つが与党の政治とカネの問題に対しての姿勢に対する国民の不信だったという。自民党の不記載の問題について、公明党の議員が自民党に成り代わって説明し自民党への支持を訴えていくことを衆院選後から続いてきたが、限界だと多くの声を聞いたという。新総裁となり連立政権協議ということになり、政治とカネについて国民の信頼を得るべく変わっていくという姿勢を示さないと連立政権はあり得ないということを、新総裁が決まった日に総裁に伝えたという。いわゆる不記載問題についての全容解明するという基本的姿勢、および企業団体献金について規制強化すること。規制強化については、3頭党首会談で規制強化することで合意しているので、新総裁と交渉したが明確な回答がなかったということで、一旦連立を白紙にする決断をしたという。タイミングについて、連立政権を樹立するかどうかの話し合いの場だったから。立憲を始めとする野党は企業団体献金は全面禁止と主張していたが、公明党は自民党の主張を取り入れて、企業団体献金は認め透明性を高め規制強化しようということを1年前から提案し議論。1ヶ月半前には3党首会談で、立憲は降りて自民党さえ降りれば一歩進む状態で、石破氏は議論すると言っていた。新総裁にこの問題の解決がなければ連立を組むことはできないと言っていたという。
連立政権は一旦白紙にするとのことだが、例えば自民党が公明党が要求した企業団体献金の規制を飲むなどの決断をした場合、また改めて連立に復帰する可能性はあるのか?と質問。斉藤代表は「全国の議員が集まって議論をして一任をもらって決断させて頂いたという思いがあるので、もとに戻りますということは私の立場からは言えない」と話した。公明党の危機感が事前に高市総裁に伝わっていなかったんじゃないか、自民・公明のパイプが機能しなかったんじゃないかという印象があるが、当事者としてどうか?と質問。「新総裁が決定した10月4日すぐ挨拶に来られた。最初に3つの懸念点を申し上げ、私たちの危機感を分かっていたと思う」と話した。今回離脱されることで政治がさらに不透明になっていると思うが、この辺の責任に関してはどういうふうに受け止めているか?と質問。「自民党とは別に敵対関係になるわけではない。26年間積み上げてきた信頼関係がある。これまで一緒に準備してきた予算や法律については一緒になって成立を図っていきたい」と話した。首班指名選挙の対応に関しての質問については「私個人の考えだが、26年間自民党とやってきて、途端に野党の方の名前を書くことは考えられない」等と話した。
企業・団体献金の規制強化について、公明党と国民民主党が案を出しているが、これを法案化して野党で成立を目指すことは考えるか?と質問。斉藤代表は「政治活動の共通の土俵を議論する場ですので、全党入って合意することが望ましいと思っている」と話した。今後は自民党の推薦も求めないし、自民党にも推薦を行わないとしているが、他党との選挙協力を考えているのか?と質問。「国政選挙において私たちは野党となる。党同士で推薦し合うことは無くなる。ただし、これまで積み上げてきた信頼関係がある。公明党の立場をよく理解してくださる方であれば、ある意味では心からの支援を申し上げる。人物本位というのが基本的考え方」等と話した。
今回は中朝露が結びつきを強める中で、アメリカとの連携や国際会議での日本の主張など日本外交の課題について議論していく。
国分良成氏は日本外交における新政権の課題について「外交は継続性・一貫性が求められ、そうした上で政治の安定が必要不可欠になってくる」など話し、中西寛氏は「戦後80年という中で世界は転換点にある中で日本のアドバンテージであった安定的な内政が揺らいでいて、早急に内政の安定感を取り戻す必要がある」など話した。小谷哲男氏は「トランプ政権は自国の防衛努力を求める傾向にあるため、日本の大きなGDPを考えてこの要求に対してどのように答えを出していくかが必要」など話し、大庭三枝氏は「中国の軍事的脅威への対応とトランプ政権下の外交が不安定化している中でどのように対応するかの課題がある中で、グローバルサウスの国々とどのように協力していくかが重要」など話した。
中西寛氏は今後の外交日程を踏まえた上で「ASEAN首脳会議では特にグローバルサウスの国々と外交するチャンスなので米印関係の修復などにも注目したい」など話し、国分良成氏は「トランプ大統領の就任後ガザ情勢やウクライナ侵攻なでにアメリカの外交が向いていた中でASEANなどで今回始めてアジアにアメリカの外交が向くので、中国とアメリカの対立が激化している中での日本のアジア外交を占う重要な場になる」、「安倍政権で始まった自由で開かれたインド太平洋がアジアが入っていないためASEANでの評判が悪く、アメリカもそこまで重視していないためアジア太平洋の概念など様々なものを併用するべき」など話した。大庭三枝氏は「ASEANはトランプ大統領が直接参加するためそれについて東南アジアの国々がどのような反応を示すかが注目で、その雰囲気を日本の首相には肌で感じて今後の日本外交の指針にしてほしい」、「アジアの中で日本はこれまで以上に法の支配による安定的な国際秩序を維持するかに注力するべきで、この問題が日本の国益に直結してくると思う」など話し、小谷哲男氏は「従来この地域では中国の台頭が課題だったが現在では予測不能なトランプ政権の動きも課題になっていて、アメリカの対アジア外交のスタートとして日本がリーダーシップをとるべき」など話した。
新総理のトランプ外交は個人外交でもあるので存在感を示すのが大事だ。貿易の次は防衛が大事になる。日本として防衛力をどう考えるかを示さなければいけない。関税交渉は終わったと言えないと中西さんがいう。農産物についてもトランプは言ってくるかもしれない。日米同盟を考え直さなければいけない段階になってくる可能性がある。日本側は防衛力を考え直す必要がある。大庭さんが懸念しているのは、アジアにコミットすることが重要だとトランプに知らせなければいけないという。認識してもらうことが重要だ。中国からの迂回貿易を遮断したいのか、中国とアジアの経済をデカップリングしたいのかよく見えていない。国分さんは、安全保障の問題があるので、アメリカにはその意識を持ってもらうことが重要だという。
上海協力機構は、中国とロシアが主導する。インド・イランなど、20か国以上の首脳が出席。習近平主席は、アメリカのトランプ政権を念頭に、冷戦思考や陣営対立に反対し、世界の多極化を提唱し、加盟国の結束を呼びかけた。中国は、アメリカとの関係が悪化している。中国政府はレアアース関連の輸出規制を強化した。トランプ大統領は中国からの輸入品に100パーセントの追加関税をかけると発表。発動は来月1日から。国分さんは、中国は世界にどう向き合おうとしているのかに関心があるという。閉鎖的な中国になっている。中国との交流が難しくなっている。中国は統制を強めている。外交は内政の影響だ。一帯一路も元気がなくなっている。小谷さんは、アメリカが内向きになっている中で、中国はグローバルに存在を示そうとしているという。アメリカが作ってきたビジョンを中国が補っていくというアプローチをしているが、アメリカに代わる準備はできていない。アメリカのトランプ大統領は、一期目のときは中国と向き合おうとしていたが、いまは中国を変えようとする意思はみられない。中西さんは、アメリカは内政に関心がある。中国との対立関係のリスクを見て置かなければいけないという。大庭さんは、トランプ外交は問題が多い。しかし、戦後、世界においてのパワーは大きかった。まだ市場は魅力的だ。ただし、今のやり方は、信頼を失っていく。その中で中国はやる気を見せている。東南アジアとしては米中に喧嘩はしたくない。中国は国内の問題を抱えている。日本に対して投資を求めている。対外的には強硬な姿勢を見せている。失業率も高い。アメリカ、周辺諸国と対立が深まる懸念がある。国分さんは、習近平体制が強肩化しているという。習近平のあとはどうするのか。世界中で議論になっている。中国の中で、対立が起きているだろう。改革解放に戻らなければいけない。日本は中国と対立姿勢をとることはないと中西さんがいう。麻生さんは、台湾との関係は緊密だ。台湾を日本が防衛ゾーンに入れる認識を中国が持つ可能性があるという。国分さんは、中国とパイプがなくなっているという。研究者も中国に行くのが怖くなっている。中国は経済が苦しい。新しい政権になっても対話をしなければいけない。有識者の懇談会も日本政府やらなければいけない。
東アジア地域の安全保障にとって脅威となっているのが北朝鮮。おととい朝鮮労働党創立80年に合わせて軍事パレードが行われた。北朝鮮は新型ICBM「火星20型」を公開し、最強の核戦略兵器システムだとしている。軍事パレードには中国とロシアから李強首相やメドベージェフ前大統領といった要人も出席。3か国の関係の近さが印象付ける形となった。小谷氏は「今後の動きとしてはトランプ大統領が金正恩氏との会談に非常に強い関心を持っているということで、北朝鮮を核保有国として認めた上で協議を行う可能性があるため、それに我々は備えておかなければならないと思う」、中西氏は「日韓の安全保障面での協力は非常に重要性が高まっていると思う。アメリカとの関係が両国とも従来ほど安定感がない中で日韓が協力していく。それも歴史的な問題で上手くいかなかった時期もあるが、前向きな目標として地域を安定させる意味でも重要であると思うし、過去10年くらいの日本の政権が日韓関係を前に進めてきたということは非常に大きな成果だと思う」等と話した。
新政権が外交を進めていくに当たり、どのようなビジョンを掲げていけば良いのか。大庭氏は「より国際秩序や地域秩序を支える日本ということを打ち出していく。実際にそのような貢献をすることが非常に大事だと思う。その際に日本単独では無理なので、他のミドルパワーやグローバルサウスの連携がより重要」、小谷氏は「自由で開かれたインド太平洋というビジョンは引き続き追究することが重要だと思う。アメリカにこの地域に関心を持ってもらうことが必要であり、第一列島線の防衛という概念をトランプ大統領に分かってもらうことが大事ではないか」、中西氏は「従来以上に奥行きのある外交を求められると思う。アメリカだけに頼る国際秩序が終わりつつあることを念頭に置きながら外交をしていくことが重要じゃないか」、国分氏は「日米同盟の本質は太平洋にあると思っている。自衛隊と米軍の関係は密。ここがどうなるか。ただし問題はアメリカの役割が相対的に落ちていく可能性があると。その時に日本がどういうふうに肩代わりしていくのか。また、いろんな国と協力していくのかということが大事」等と話した。
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