2025年9月7日放送 9:00 - 10:00 NHK総合

日曜討論
(1)どうなる総裁選 自民党議員に問う(2)日本政治の今後を読み解く

出演者
伊藤雅之 上原光紀 
(オープニング)
オープニング

総裁選をめぐり揺れる自民党。石破首相は自身の進退について問われると「国民に対して果たすべき責任を果たすことに尽きる」と述べた。麻生最高顧問は総裁選前倒しを要求する書面に署名・提出すると述べた。今回は2部構成。第1部はどうなる総裁選 自民党議員に問う、第2部は日本政治の今後を読み解く。

キーワード
岩屋毅石破茂自由民主党自由民主党総裁選挙麻生太郎
どうなる総裁選 自民党議員に問う
総裁選の是非は/石破首相の対応は/国民の声をどう受け止める/石破首相・執行部の対応は/”政治空白”をどう考える/総裁選のあり方は/派閥の影響力は

総裁選実施の是非と理由を聞く。田村氏は、こういう形ではなく党内が1枚にまとまったうえで秋の臨時国会を早く迎えるのが一番良かったとしたうえで、色んな努力もあったが党内で意見が割れてる中で何らかの結論を出さないと臨時国会を迎えられないという。そういう意味でそれぞれの意思を表明するというのに期限を切ったという。できれば投票行動になる前に決着がつくほうが党内が一枚岩で臨時国会を迎えられるとした。稲田氏は、今の自民党の凋落が総裁を変えたからというものでもなくもっと本質的なものだと思っている。その上で党則六条の現在の総裁を引いてもらうという前代未聞の非常に重い手続きなので、判断するに至って政治家それぞれが重い決断を自立した政治家として地元の有権者、党員、支援団体の声を聞いて判断すべき等と述べた。笹川氏は、今の自民党が置かれている現況は両院とも少数与党という厳しい事態に追い込まれた中でどう政治を進めたらいいのかということも大切なことだという。民意に対してどう応えるか、そのためには挙党一致体制を1日も早く作らねばならないという。その過程の中で総裁選はものすごく大きいという。党員含めて皆で力を合わせる体制を作るためには、もう一度民主的な規則、制度に則って総裁選を実施して、1日でも早く挙党一致体制を作り、政策決定をしっかりした手続きをできるように体制を作ることが大切だとした。総裁選の前倒しが実施されるということは総裁に対するリコールに繋がるとは思ってないという。平沢氏は、前提が間違ってるとし、最近行われた選挙でいずれも大負けしたのは総理が一番悪いから取り替えようという話になっているという。選挙は負けたら総理にも責任はあるが一番大きいのは本人の責任などと述べた。

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自由民主党

石破総理の責任について議論。稲田氏は、総理自身も反省の弁を述べているが、総裁としては自民党員が石破総理を選ぶにあたって「石破さんなら変えてくれる」と思っていたができてないので「石破さんが何をやりたい人かわからない」というまでの声を聞いていて問題だと思っている。総理としては、関税の問題や災害の問題などしっかり進めてきたのは評価すべきだという。田村氏は、不記載の問題や統一教会の問題などは石破総理に関係ないという意見もあるが、わかってて手を上げて総裁になったがちゃんと転換できなかったという意味では責任はあるとした。色んな責任はあるがそれで辞めろという話ではなく、この1ヶ月半の間に連立交渉をやってる姿などがが見えてれば党内の声はここまで大きくならなかったという。稲田氏は「しかるべき時にきちんとした決断をする」という発言について、色んな課題を解決すれば責任を取って辞めるという風にとったという。

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世界平和統一家庭連合石破茂自由民主党

NHK世論調査の内閣支持率と自民党支持率の推移。石破内閣を支持すると答えた人は8月の調査では先月から上昇し38.1%。自民党支持率も上昇。平沢氏は、国民の皆さんの判断は正しいとした。元々3年を1年で変えるというのはあまりに無茶苦茶で、諸外国は日本は大丈夫なのかということになるなどと述べた。笹川氏は、「物事はシンプルに考えたほうがいい」などと述べ、衆院選・参院選の民意をしっかり受け止めて判断するのが当たり前などとした。稲田氏は、衆参で過半数を取れてない事自体が難しいとし、野党に対して言いたいのは石破さんだったら連立できないとか言ってるのは責任政党としていかがなものか等と述べた。安倍総理のもとで憲法改正できないと言ってた野党と全く同じだとした。地元では総裁選やってる場合かなどという疑問を聞くという。責任取ってやめろというだけでは前に進めないと考えている。笹川氏は、政治的空白が生じたのは民意に対して重んじないからなどと強調。平沢氏の話であった選挙の責任でもし敗退すれば落選で、これほど重い責任はないという。そういう意味では衆議院、参議院共に示された民意に対してどう受け止めトップとしてどう決断するかを速やかにやるかやらないか。今の状況は、速やかに決断することができなかったから政治の空白が生じ、他党もこの結果に対して正当性がない政権ではという疑念がありなかなか交渉ができないという。

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世論調査安倍晋三石破茂自由民主党

総裁選挙を実施する場合のやり方について、笹川氏はフルスペックでやるべきだとした。平沢氏は、そもそも総理が責任をとるとしたとして、それがなんで辞めるという形でとらなければならないのかが理解できない等と述べた。石破総理大臣が衆議院の解散総選挙に踏み切るのではという見方について、やるべきではないという。政治空白はできるだけ避けなければいけないという。田村氏は、過半数ないとなにも動かないので、それをどのような形で過半数とって安定的な政治をやるかだという。それができないとなれば総理本人がどうするか考えなければならないことになってくるという。国会議員の意思を示すという形で明日投票になるが、そうなるまえに決断してもらいたいという思い。今回は党内の話というより、国民に迷惑かけないためにどうやって国会を安定して運営させるかという論点で動いているという。

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石破茂

総裁選を実施するかについて、その過程で旧派閥が影響を見せてるのではという指摘がある。平沢氏は、旧派閥が動いてるのは色んな報道から明らかだとし、それが逆に自民党の信頼を落としているという。実施には反対だが、もしやるならば公明正大で派閥の人は引っ込んでてもらいたい等と述べた。笹川氏は、今回の件は一番危機感を持った中堅・若手の人たちが自然と集まってくるという。これを派閥だと片付ける論調が昭和的な発想からの論調だと指摘。稲田氏は、派閥の影響力を排除することなくして解党的出直しはできない等と述べた。そのうえで、解散総選挙もどの総裁であれ、よく言われるのが「自民党は何者ですか」「何がやりたい党なんですか」などと言われていて、そういった骨太のことを示して解散するという覚悟がないとだめだ等と述べた。

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自由民主党茂木敏充
参院選の総括は/”解党的出直し”は

今月2日の両院議員総会で自民党が取りまとめた参議院選挙の総括。自民党離れの要因として物価高対策が国民に刺さらなかった、政治とカネの問題が国民の信頼を損なう大きな要因になり続けていることなどが挙げられた。そして党を一から作り直す覚悟で解党的出直しに取り組むことを掲げた。平沢氏は「いくら政治とかルールを作ったって、それを動かしているのは1人1人の政治家で、そこをしっかりしないとダメだと思う。これから思い切った懲罰が必要だと思う」、笹川氏は「党内の政策決定プロセスをもう一度見直すことは必要だと思う」、稲田氏は「自民党らしい、温かくて、でも一本筋が通っていて、良いものを守るためには断固として改革をしていくし、批判も恐れないし、前進していくっていう党だという旗の立て直しが必要じゃないか」、田村氏は「政権失った時に解党的出直しと色んなことをやった。確かに自民党は生まれ変わったが、そこから13年くらい経ってくると、また色んな所が淀んでいく。こうなったのはある意味、淀みの結果だと思う。今度はある程度基幹があればもう一回党内を上手く受け止め見直していくっていう仕組みを作らないと同じことが起こると思う」と話した。

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両院議員総会参議院議員選挙自由民主党
日本政治の今後を読み解く
コーナーオープニング

第二部は内外の課題が山積する日本政治の今後を専門家が読み解く。先週、米・トランプ大統領が関税措置を巡り大統領令に署名。幅広い品目で税率が上がることになり、日本経済への打撃をどう軽減するのかが課題。さらに物価高騰も止まらない。今月値上げの食品は1400品目超。少数与党・多党化の中で合意形成を図り政治を前に進めていくことができるのか。

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ドナルド・ジョン・トランプ帝国データバンク石破茂立憲民主党野田佳彦
日本が直面する課題は/山積する課題 政治はどう対応

経済対策について白井さんは「今国民が求めているのは物価対策。財源の問題を含めて与野党で詳細に議論すべき」などと話した。外交と安全保障について鈴木さんは「関税については合意文書の内容の相違などまだ課題が残っている。安全保障に関しては変わりゆく国際情勢への明確な対応を打ち出すべき」などと話した。政治の現状について中北さんは「健全なナショナリズムの形成と日本を前に進める強力なリーダーシップが求められている」などと話した。また政治のあり方について白井さんは「少数与党でかつ多党化だと議論が短期的な視点で行われてしまう。長期的な視点に立って議論すべき」などと話した。中北さんは「日本政治は短期的な視点に偏りがち。長期的な視点を取り入れる工夫は必要」などと話した。鈴木さんは「世界では極端な主張の政党が力を伸ばしている。その波が日本にも遅れてやってきた」などと話した。中北さんは「不安定な状態に陥るのか、それとも安定した政治基盤を再構築するのか。今が岐路だと思っている」などと話した。

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2040年問題ウラジーミル・プーチンガソリン税キム・ジョンウンナショナリズムポピュリズムマクロ経済北京(中国)参議院議員選挙団塊ジュニア世代天安門広場排外主義消費税石破茂移民自由民主党衆議院議員総選挙部分連合
合意形成のあり方は/与野党の政策協議は/今後の政権の枠組みは/野党の責任・役割は

中北浩爾氏は「石破政権下では少数与党になってから政策ごとに野党の同意を得る必要があったため修正が多く、予算的にも膨張する傾向があるので持続可能な政策ではないものが多い」、「小選挙区制の衆議院では少数与党を想定しておらず、なかなか政局が安定しない一因にもなっている」、「連立政権に入ることはあらゆる政府の政策に責任を持つことで、無責任な主張をする野党についてはしっかりと国会での論戦を通じて間違っていることを国民にアピールしていくことが重要」など話し、鈴木一人氏は「野党内でも改憲・安全保障政策などで分裂していて論戦になりにくい空気になっていて、さらに国民の関心が高い日々の生活関連の論戦が活発になっているのでどうしても安全保障政策の議論というのは停滞してしまっている」、「安定政権を作ることが対外政策を有利に進める必要条件で、安全保障についても排外主義的な主張についても論戦をしてはっきりとした態度を示すことが安定政権につながると考える」など話した。また白井さゆり氏は「日本は24年間で成長が停滞して労働生産性も改善しておらず、特に生産性という点ではデジタル化の促進などを政治主導で行うべき」、「連立政権による政権安定と同時に野党も政治責任を自覚して、成長していかないといけない」など話した。

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イギリスドイツドイツのための選択肢リフォームUK世論調査日本放送協会石破茂立憲民主党自由民主党
日本政治の今後は/政治に求められるものは

日本の政治の今後について鈴木一人「1つ筋の通った主張を持っておく必要がある」などと話した。白井さゆり「数字を出してもらうことをしなければいけない」、中北浩爾「安定した政権の枠組みを作る、古い政治から脱却していく、政治のプロとしての気概をもっていく」などと話した。

キーワード
自由民主党自由民主党総裁選挙
(エンディング)
エンディング

エンディングの挨拶をした。

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自由民主党自由民主党総裁選挙

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