- 出演者
- 山下毅 上原光紀
オープニング映像。参院選投票日まで1週間。各党の訴えが続いている。コメ政策、日米関係、政治とカネの問題についての対応など、参院選の争点について与野党が徹底討論。
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コメについて。高騰していたコメは値下がりが続く。対前週から5キロあたり157円安くなっている。今後、コメは安定的に供給されていくのか。需要量と生産量のバランスが問題だ。生産量が需要量を下回っている。新たな農業政策の計画の中で、2023年には791万トンだったコメを2030年までに818万トンに増やすという。自民党の森山幹事長は、コメ価格は安定的に下がってきているという。コメは食料安全保障の中心をなすものだ。安定的な生産に向けて努力をする。適正な価格で生産できる政策をすすめるという。立憲民主党の小川幹事長は、所得補償計画が農政に必要だという。差額を埋めるのが所得補償計画だ。日本維新の会の岩谷幹事長は、備蓄米の放出は続け、輸入の拡大もするべきだ。農業の成長も考える必要があり保護、個別保障をしなければいけない。森山幹事長は輸入の拡大は慎重にすべきだ。公明党の西田幹事長は、小泉大臣の手腕には感謝するという。農業の機械化、大規模化を推進すべきだという。大胆な農政改革をすすめる。作況指数が廃止され新しい収穫予想量にも取り組みたいという。国民民主党の榛葉氏は、これまでの農政の大失敗だという。農家は不満を持っている。米農家の平均年齢は70歳。コメは主食だ。アメリカからの輸入に頼ってはいけない。農政大臣がコメ供給大臣では困る。農村と地域を守りコメを守るとのこと。日本共産党の小池書記長は、備蓄米を放出しただけで根本の解決にならない。価格高騰は自然現象ではない。政府が減反減産を押し付けてきた。コメの生産基盤を弱体化させた。民主党政権のときに導入した所得補償は十分ではなかった。コメを作ってもメシが食えないという状況となった。コメ農家は2000年以降、3分の1に減った。義務でもないミニマムアクセス米の輸入を続けたことにも原因がある。自民党農政の責任は重大で、大転換が必要となる。自民党の森山幹事長は、土地改良をして米作りをする。国土を守る棚田は大事だ。別な政策を考えるべきだ。れいわ新選組の山本さんは、日本の農業従事者の7割以上が高齢者だ。農家が作ったものを全部買いますということをやるべきだ。労働力移転が大胆に行われなければいけない。れいわ新選組は農林関係予算を倍増させるという。参政党の神谷代表は、減反をやめて生産量を増やす政策を打つという。再エネをするぐらいなら、コメを買ったほうがいい。生産量が増えて、余れば、備蓄米を貯めなければいけない。日本は海外支援が好きなのだから、コメを送るようにすればいい。出口を考えて生産量を増やすやり方をすべきだ。日本保守党の有本事務総長は、今回のコメ騒動は政府の見込み違いだった。農家が高齢化し、小規模化し、収益が上がらないと言われてきている。農業法人を見直さなければいけない。農地は外国資本に買われているので規制をかけるべきだという。社民党の大椿副党首は、ミサイルよりコメを社民党はキャッチフレーズにしているという。個別保障制度を復活させるとのこと。十分な予算をつけて担い手を育てるという。
日本維新の会の岩谷幹事長は、株式会社も含め参入してもらうという。外国資本については規制をかけるとのこと。国民民主党の新葉さんは、コメを作って家族を養えない状況だという。田んぼは、日本の国土を守っている。国が税金を使い、農村を守り、環境を守るべきだ。自民党の森山幹事長は、コストを下げてコメを作ることが必要だという。コストをどう下げるかに政策を立てるという。日本共産党の小池書記長は、中山間地を考える必要があり、大規模化だけで解決する問題ではない。大規模農家も中小農家も、しっかり支えるべきだ。家族農業が世界の流れだ。農業予算を増やすことが大切だ。1980年には軍事費よりも農業予算が多かった。農業予算は軍事予算の4分の1となった。コメの安定のために、予算を増やさなければいけない。公明党の西田幹事長は、財政支援が必要だという。れいわ新選組の山本さんは、これまで海外に農業を切り売りしてきて、結果がこれだという。農家の方々が生活するのも厳しい。国が高値で買い取ることを始めなければいけない。農業をやれば儲かる仕事だと、若者たちが入ってくる仕事でなければいけない。立憲民主党の小川幹事長は、市場原理に任せるわけにはいかないという。主食であり安全保障だからだ。日本には平地が2割3割しかない。カリフォルニア米を作っているアメリカの農家は広い場所で行っている。日本の農家の所得を保障し、消費者からすると安いものを買えるようにしなければいけない。自民党の森山幹事長は、平地の米作りには予算をシフトするが、中山間地でも農村を維持するよう所得補償をしなければいけないという。
政治とカネの問題について。これまでの国会で政策活動費の廃止や政治資金パーティーにおけるパーティー券購入者の公開基準額を「5万円超」に引き下げることなどが決まった。一方で企業・団体献金の扱いを巡っては結論が先送りされている。
自民・森山氏は「企業献金を悪と決めつける考えはとっていない。その上で禁止より公開という考えに基づき透明性を高める必要性を訴えてきた」などと述べた。立憲・小川氏は「企業献金は透明性が低くまた個人献金化しているなど様々な課題がある。あらゆる観点から見直していきたい」などと述べた。維新・岩谷氏は「企業・団体献金は禁止すべき。改革を進めるには金のしがらみを断ち切ることが重要」などと述べた。国民・榛葉氏は「政党法を作りお金の出入りを透明化する。そして受け手を規制するべき。この問題は与党と野党第一党が真摯に話し合い結論を出すべき」などと述べた。れいわ・山本氏は「企業・団体献金は禁止すべき。国民を貧しくしてきた自民党の政策の背景に献金がある」などと述べた。日本保守党・有本氏は「企業・団体献金の全面禁止は必ずしも多くの有権者のニーズに応えていない。ただ総額と受け手はサイズダウンさせるべき」などと述べた。参政党・神谷氏は「企業・団体献金は廃止すべき。国民の所得を上げた上で政党交付金をいただくという仕組みにすべき」などと述べた。社民党・大椿氏は「企業・団体献金は日本の労働政策を大きく歪めてきたという観点から廃止を求める」などと述べた。共産党・小池氏は「企業献金は賄賂性があり国民の参政権を歪めている。金で動く政治から国民の声で動く政治に変えることが政治改革」などと述べた。公明・西田氏は「企業・団体献金の禁止はかえってお金の流れを不透明にしてしまう。ただ一定の規制は必要」などと話した。
選択的夫婦別姓について。立憲・小川氏「選択の幅を広げたい」。国民民主・榛葉氏「幅広いコンセンサスで議論を」。維新・岩谷氏「同一戸籍の原則を維持しつつ、旧姓に法的効力を与える」。自民・森山氏「党内でも丁寧な議論を」。公明・西田氏「賛成だが、国民の意見で最も多い現状維持の声も踏まえる」。社民・大椿「賛成。実現していきたい」。れいわ・山本氏「反対は古い価値観」。参政・神谷「反対。世論調査でも7割が反対・現状維持となっている」。共産・小池氏「賛成。あくまで選択的である」。保守・有本氏「反対。現状でも問題ない」。
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先週、トランプ大統領は関税交渉でこれまでに合意に至っていない国々に対して書簡を送り、新たな関税率を通知。日本も含まれており、8月1日から25%の関税を課すとされている。もしアメリカに市場を開放し関税や非関税障壁などが撤廃される場合、調整検討の可能性があるとしている。日本維新の会・岩谷氏は、このような事態に至っているのは石破政権が時の利が日本にあると勘違いしたからなどと指摘。同時に、日本と同じような状況になる国々と連携しWTOルールを踏まえた国際的な解決も目指していくべきなどとした。共産党・小池氏は、トランプ大統領の要求はアメリカが主導してきたルールにも反する無法なものなどと批判。米国との2国間交渉では解決しないとし、国際的な連携が必要などと述べた。党首討論で石破首相は「増額は当然の責任」だと述べたが、「軍事対軍事の悪循環は緊張を高める。こういったことはきっぱりと拒否しなければいけない」などと述べた。立憲民主党・小川氏は、「あらゆる形でマルチな交渉を進めないと日本に交渉力芽生えない」などと述べた。自民党・森山氏は、日本が他の国と違うのは日米貿易協定があるということを念頭に置き、関税措置を巡り閣僚間で交渉が積み上がってきているのではと思っているという。引き続き粘り強く米側と交渉を続けてもらい、8月1日までに合意が成立するように後押しをしていきたいと考えている。国内対策について、中小企業の支援や資金繰り対策など盛り込んでいる緊急対応パッケージを決定するなど万全の体制を整えているなどと述べた。
国民民主党・榛葉氏は、「この手の交渉はトップ同士がまずやらなきゃだめ」などと述べた。この関税交渉で一番ダメージを被るのは自動車産業だとし、強い日本経済を取り戻すためにも自動車産業を守り、国内販売をどう増やすか。そのためにも消費税を5%にしインボイスを無くし、自動車に絡んでいる9種類9兆円もの税金を簡素化するなどと述べた。れいわ・山本氏は、合意を急げば相手の思うつぼというのはおっしゃる通り。自動車とか鉄鋼で脅せば日本からなんでもとれるとアメリカが分かってて毎回やってくる。一対一じゃだめ。マルチでやってくしかない」などと述べた。今やらないといけない対策は国内に対してで、緊急的に内需拡大するためには政府調達をすることなどと述べた。公明党・西田氏は、中小企業また地域経済を断じて守り抜いていくというメッセージが必要だとし、昨日斉藤代表から石破総理に対して選挙後すぐにトランプ大統領との首脳会談を行うことなどを含めて総理自らがリーダーシップを発揮してもらいたいと強い要請をしたという。状況次第において、内需拡大策、あるいは雇用を守る対策など強力な追加の経済対策も必要だと考えている。
参政党・神谷氏は、トランプ大統領の今回の関税の大きな目的は行き過ぎた自由主義の流れを変えたいと考えていると思うという。関税を下げることではなく、彼がどういう世界を作りたいのかを理解し、関税以外のところで方向性を合わせるといった提案を石破総理に直接持っていって信頼関係を結ばないとこの問題は前に進まないと考えている。保守党・有村氏は、メインエネミーは中国だとし、そうしたなかで中国と組むという話は筋違いな話などと指摘。日米と同盟関係があり安全保障を考えた時、中国と安全保障を組むといったことはできないので、今アメリカが一番締め上げたい中国に関しては日本側がしっかりとした対策をとること、アメリカが資源を増産したら日本が前向きに買うなどといったディールの材料をしっかり持っていく、お互い国を一緒に守っていこうという話をつけられるかに尽きるという。社民党・大椿氏は、今回のトランプ関税を見ると対等な立場として日本が見られていないというところから、強硬な姿勢が示されているなどと述べた。一番心配なのは雇用問題。リーマン・ショックのような派遣切りがおき労働者が使い捨てにされるようなことはないか、緊急対応パッケージの中身が問われているなどと述べた。立憲民主党・小川氏は、グローバル経済というのは薄く広く恩恵が行き渡るものの、被害が特定の地域と産業に集中するのでどう均していくのか世界的な課題が1つあるとした。日本にとって最大の貿易相手国が中国で、どういう形で対話関係を維持できるかは国際秩序を作っていく中で避けては通れない相手とし、マルチで色々と話し合う日本外交、国際公益を追求していくという姿勢は揺るがすべきではないという考え。自民党・森山氏は、日本の外交戦略として米中とは今までの向き合い方と変わるものはないという。アメリカとは同盟国なのでそのことをしっかりしていかないとならないとし、中国とは課題と懸案を減らして協力と連携を増やしていくのが重要などと述べた。
残りの選挙戦で何を訴えどう戦うのか。自民党の森山幹事長は、将来責任を持った政策を貫くという。立憲民主党の小川さんは、物価高対策に全力を上げる。国民が欲しがっているのは将来への見通しだ。安定した雇用制度、社会保障制度の充実、安全保障を提示する。短期と長期を車の両輪にする。日本維新の会の岩谷幹事長は、社会保障を下げる改革をする。手取りを増やす。賃上げを実現する。既得権と戦う。規制改革をする。地方分権をすすめるという。公明党の西田幹事長は、物価高での暮らしの危機、分断の危機を訴えたい。コメの価格の安定化、ガソリン価格の安定化を目指す。減税も給付もやる。国民民主党の榛葉さんは、現役世代を豊かにする。しっかり年収の壁を178万までひきあげる。インボイスを無くす。子どもを育てる力を強くする。明治維新、戦後復興に匹敵するときだ。日本共産党の小池さんは、与党を過半数割れに追い込みたいという。暮らしの悲鳴があがっているので、消費税は廃止を目指す。まず5パーセントにする。インボイスは撤廃する。財源は大企業や富裕層の減税を見直す。アメリカの言いなり政治はやめる。民族差別を煽る排外主義には反対する。民族の違い、国籍の違い、違いを違いとして認め合い、多様性を尊重する社会をつくる。れいわ新選組の山本さんは、経済不況が30年続く国は日本だけだという。コロナがきて、物価高になっている。徹底的な消費の喚起が必要だ。消費税を廃止する。手取りが上がるようなことをしなければいけない。参政党の神谷さんは、日本人ファーストの政治を実現したいという。過度な外国人資本や移民の受け入れは無くす。スパイ防止法やセキュリティクリアランスの強化をしたい。選択的夫婦別姓の反対。SNSでの選挙妨害がひどいので論点にしたいという。日本保守党の有本さんは、日本を豊かに強くを掲げている。失われた30年を終わらせる。消費税の減税、食料品の消費税をゼロにする。エネルギー政策で、再エネ賦課金を廃止する。化石燃料を使った火力発電を使う。野放図な移民政策を止める。社会民主党の大椿さんは、排外主義に対し危機感を持っている。生活の苦しさは非正規労働者を増やしてきたことが大きな原因だという。雇用の安定と正当な賃金を実現し人権を守る。国民民主党の榛葉さんは、誰とやるとではなく何をやるかだという。ガソリン税の暫定税率の廃止、103万円の壁を178万円に引き上げる、これをやっていないことで国民は失望している。連立の拡大はあるのか?という司会者の質問に対し、公明党の西田さんは、いまは自公で過半数となっているので、しっかりと勝ち切りたいという。参議院でも与党過半数割れに追い込んだ場合、立憲民主党は政権をとりに行くのか?という質問に小川幹事長は、当然、政権をとりに行くという。あくまで政権交代を目指すという。自民党の森山さんは政策が一致するものについては、お互いに協力をし合うという。参議院でも少数野党になった場合、政権維持を目指すのか?下野をするのか?森山さんは、いまは答えを控えるという。