東京都と神奈川県で行政サービスに差があると言われている多摩川格差。神奈川・川崎市と東京・大田区の住民に話を聞いた。支援の違いについて、大田区の場合東京都の施策として0~2歳の保育料は第1子から無償、学校給食費も無償といった支援を受けられる。川崎市は独自の施策として、0~2歳の保育料について第1子は所得に応じた負担、第2子は半額、第3子から無償といった支援を行っている。学校給食費は住民が一部負担。東京都と神奈川県で子育て支援などに差が生じるのは、税収が最大の問題。他の地方自治体に比べ、住民税や法人税などの税収が多いため、子育てなど行政サービスも手厚くなっているという。子育て支援の手厚さが理由で東京に住むことを決めた人もいる。夫と9ヶ月の子どもと3人暮らしのゆうきさんは、元々都内で一人暮らししていて、結婚を機に引っ越す際に子育てのしやすさを考慮し東京・港区に住むことにしたという。実家が川崎だたので、実家の近くに住んで助けてもらうことも考えていたが、補助金を調べたら東京のほうがありがたいなということで決めたという。東京都が行う018サポートは、都内在住の0~18歳の子どもを対象に毎月5000円が支給される。出産時、国は5万円分を支給、東京都は5万円分を上乗せ。港区独自の取り組みもあり、ゆうきさんが受けた支援のトータルは150万円分あるという。港区に住むのはあくまで妊娠・出産の時期限定だという。専門家によると、格差があるのは東京・神奈川に限った話ではないという。埼玉と東京の境の荒川や東京と千葉の境の江戸川でも起こっているという。影響は保育士の給料にも表れているという。厚生労働省によると、東京都の保育士の平均月収は約30万円。埼玉より高いため人手は流れていくという。賃金格差の背景にも税収がある。保育士の給料は国が定める公定価格などに基づき算出されるが、東京都はこれに加え独自に補助金を交付。取材した保育園では、保育士に残業させないなど労働環境に配慮し負担をかけないよう努めているという。
