アメリカのバイデン大統領が選挙戦からの撤退を表明した。撤退表明直後、バイデン氏はみずから新たな民主党候補として、ハリス副大統領を支持すると発表している。ハリス氏は、1964年生まれで、ジャマイカ出身の父親とインド出身の母親をもつ。ホワイトハウスのホームページでは、女性として、黒人として、南アジア系として初めての副大統領だとしている。政治家になる前は、法律家として活躍し、カリフォルニア州の司法長官も務めていた。各州などで選出された代議員たちは、バイデン氏が辞退したことで、誰に投票するかは自由な状況になり、バイデン氏であっても、ハリス氏に投票するよう強制できないという。投票日は、遅れる可能性があり、民主党は、来月19日から始まる党大会までに候補者の一本化を目指すものとみられる。トランプ氏は、バイデン氏の高齢を批判してきたが、自身はハリス氏よりも20歳近く年上で、高齢批判が自分に戻ってくる可能性もある。2人の討論会が実現すれば、バイデン氏よりも、司法長官だったハリス氏を相手にするほうが難易度が上がる可能性がある。ハリス氏は、副大統領として目立った実績がないという厳しい評価もある。別府は、バイデン氏の撤退表明で、民主党をとりまくひとつの危機は去ったが、今後の展望は見通せず、選挙戦は異例づくめの展開となっているなどと話した。