中国で3か月半ぶりに東シナ海の漁が解禁された。福建省からは約8000隻の漁船が出港した。ただ、漁が解禁された海域には尖閣諸島も含まれ、10年前には約300隻の中国漁船が押し寄せ外交問題にもなった。近年は目立った動きはなかったが、今年は不穏な動きが。中国国営メディアが尖閣諸島は「中国の領土」と主張するドキュメンタリーを公開した。日中関係が冷え込む中、日本に圧力をかけるねらいがあるものとみられる。また、ニューヨーク・タイムズは今年1月に東シナ海で1400隻以上の漁船が300km以上、壁のように並んだと報道。準軍事組織「海上民兵」動員の訓練で敵を妨害するためのものではとの見方を伝えている。出港の準備を進めていた漁船で尖閣諸島を目指すか聞いてみると「当局に船の位置をモニタリングされているので、決められた範囲のなかで漁をしている」と答えた。実際に行くかどうかは分からないが、地元当局は尖閣諸島周辺などを念頭に「敏感な海域での管理を強化する」と漁船を取り締まる考えを示している。防衛研究所・増田雅之中国研究室長は「動きを一方的にエスカレートさせることで、新たな日本側あるいは日米の動きを招くということは回避したいという思いはあるのではないか」と指摘。しかし、今後「圧力を強めるべきという中国の論調が高まるおそれもある」とも指摘していて、中国との緊張関係は今後も続くことになりそうだ。
