農地にまくことで土壌の改良と気候変動対策を両立できると期待される「バイオ炭」という素材を製造する実証実験が、千葉県佐倉市で始まった。この実証実験は国の研究機関「農研機構」が佐倉市の協力を得て行うもので、関係者の立ち会いのもと新たに設置された製造装置を稼働させる試験が行われた。バイオ炭は竹や木の枝などを600度ほどの高温で長時間熱して作った炭を加工したもので、農地にまくことで土壌の水はけがよくなるなどの効果があるとされている。また植物を炭にすることで成長の過程で吸収した二酸化炭素を大気中に放出せず固定することになり、気候変動対策としての効果も期待されている。実証実験では市が提供する間伐された竹や梨農園で剪定された枝など使ってバイオ炭を製造するほか、地域の農家に利用してもらい農産物の収穫量の変化なども確かめるという。