一方、輸出額の8割近くがアメリカ向けのカナダも対応を迫られている。国際貿易の拠点・バンクーバー港は国内5つの港をあわせた規模より大きい。この港では去年までに5億カナダドリを投じターミナルを拡張。去年は化石燃料の取引が増えアメリカとの貿易量が7%増加した。トランプ政権が関税を上乗せし、貿易量が減少するのではと懸念が拡がっている。港を運営する公社は戦略の見直しを迫られていると考え、経済成長を続けるインド太平洋地域との取引を強化しようとしている。カナダ・バンクーバー郊外のブルーベリー産業も対応を模索している。アメリカ向けの冷凍品の輸出は全体の半分を占める。現在、ブルーベリーへの関税は0%だが25%の関税が発動されればアメリカでの販売価格が上昇し、売り上げの減少は避けられない。会社は市場が大きいアメリカへの輸出を減らすことは避けたいとしつつも、今後はアジア各国との取引を増やしアメリカでの減少分を補っていこうと考えている。