来週28日にパリパラリンピックが開幕する。パラ陸上・伊藤智也(61)は34歳の時に難病を発症、足や腕に力が入らず左目も見えていない。アテネ大会から4大会に出場し複数の種目でメダルを獲得、“車いすの鉄人”と呼ばれている。パリ五輪について「東京大会から3年間積み上げてきたことを100%出せる大会。執念を燃やしたい」と話す。東京大会では、大会の直前のクラス分けでより障害が軽いクラスと判定され予選で敗れた。その後病気が進行し左腕が思うように動かせなくなった。伊藤はフォームの改善に取り組み、競技用の車いすも大きく改良した。伊藤は「激流の中で一生懸命あらがっている。1ミリずつ前に進んでいる気がする。今までやってきたことを全部出し切ることがまず第1目標」と話す。