日本時間のあさっての未明に開会式が行われるパリパラリンピックについて。活躍が期待されるのが車いすラグビー。2016年のリオデジャネイロ大会から2大会連続で銅メダルを獲得している日本代表を引っ張ってきたのがキャプテンの池透暢選手とエースの池崎大輔選手のイケイケコンビ。ベテランの2人が若手を引っ張り、悲願の金メダルを目指す。池選手は3大会連続でキャプテンを務める日本の大黒柱。池崎選手は突破力を生かした得点力を持ち味とするエース。長年、チームの要を担ってきた2人はともに40代で迎えた東京大会を集大成の舞台とするつもりだった。しかし金メダル候補として臨んだものの準決勝で敗れて、銅メダル。残ったのは悔しさだけ。パリ大会で悲願を達成すると誓った。2人はパリ大会で金をとるためには若手の底上げが必要だと考えた。池崎選手が期待をかけてきたのが22歳の橋本勝也選手。次世代のエースと期待されている。橋本選手の守備。経験が必要なとっさの判断力が課題の1つ。このため池崎選手は合宿などを通じ状況に応じてどのように動けばいいのか伝えてきた。そして実戦練習のこの場面。橋本選手は当初池崎選手をマークしようとする。しかしパスを受けた相手が不利な状況と見て、ボールを奪いに行った。ベテランの経験が若手の成長を促している。一方、池選手は競技に向き合う姿勢を若手に伝えたいと考えてきた。目標とされる存在で居続けるため厳しい個人練習でみずからを追い込んできた。成果が見えたのが強豪の米国と対戦した4月の国際大会だった。接戦で迎えた終盤。橋本選手がパスを読み、マークする選手を変えた。パスカットに成功。ここから攻撃に転じる。そのままトライを決め、勝利を決定づけた。若手の成長を肌で感じた2人。悲願の金メダルに届くと自信を持っている。車いすラグビー日本は日本時間の30日に4チームによる予選リーグの初戦でドイツと対戦する。