紹介する映画は、ロシア国内を撮影したドキュメンタリー作品「プーチンの愛国教室」。舞台はロシアのウラル山脈の南部にある小さな町カラバシュ。監督はこの町で生まれ育ったパーシャ・タランキンでこの映画の主人公。学校教師として行事の撮影を担当してきた。記録映画作家のデヴィッド・ボレンスタインの協力のもと、2年間にわたって映像を撮影し、国外に持ち出し、最後にタランキン本人も映像を携えて国外に脱出。これはロシアの愛国教育を隠し撮りしたドキュメンタリー。タランキンは教え子たちとの交流を何気ない日常の映像として記録していた。しかし2022年2月、そんな穏やかな日々が一変。ウクライナ侵攻が始まり、政府は戦争を賛美し参加するよう学校で教え込む愛国教育の導入を新たな国家方針として発令。タランキンの仕事は愛国教育の撮影に変わってしまう。和やかだった教育現場が緊迫した戦時中に変貌を遂げることに疑問を持つ。自分が撮影する映像を世界に発信できないか、たった1人のささやかな反抗を始める。そして子どもたちの将来を憂うものとして危険を承知で反戦を掲げる。変容していく教育現場と1人の教師のささやかな反抗を、内部から2年間カメラに収めたドキュメンタリー。
