埼玉・川口市の鋳物メーカー・伊藤鉄工では、円安で原材料費が高騰している他、今年は約6％の賃上げをした。そのため価格転嫁による値上げで賃上げの原資を確保したという。帝国データバンクがきょう発表した企業の価格転嫁率は44.9％で、前回より4ポイントほど上昇し、過去最高を記録した。鋳物メーカーといった鉄鋼などの業種は50.9％と平均を上回っている。一方で運輸業界は多重下請け構造などで価格転嫁が進みづらく、今回の調査でも価格転嫁率が34.9％と平均を下回った。北商物流では1日の配達数が少なくても、ドライバーが十分な収入を得られるよう適正な運賃を確保しているという。荷主の企業と直接契約することで単価の高い仕事を得られるとのこと。さらに価格転嫁をスムーズに進めるため、燃料費や人件費の変動に応じて3ヶ月に1度運賃を見直すことを事前に決めているという。