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「フォーシーズン」 のテレビ露出情報

72年前、日本初の角膜コンタクトレンズの実用化に成功したコンタクトレンズのパイオニア「メニコン」。未来のコンタクトレンズを開発中、プロジェクトリーダーの鈴木さん。装着するだけで目から様々な情報を得られる「スマートコンタクトレンズ」は、どんなものなのか。実際のものと同サイズの試作品は、大きくて厚い。着けることは可能だが、装用感が悪い。厚みを薄くするため、改良中。レンズに基板があり、中心に約0.5mmのディスプレー。直接網膜に映像を投影する。情報を映すだけでなく、視線を変えることで表示内容を選択できる。
10年前から、遠近両用コンタクトレンズとして、自動でピントが合う電子コンタクトレンズの開発を試みていたメニコン。しかし、コンタクトレンズに組み込めるサイズの基板が作れず試行錯誤を続けていた。2019年、アメリカのスタートアップ企業「Mojo Vision」が、約0.5mmno極小ディスプレーを開発。鈴木さんの上司が直接現地の企業にかけあい、2020年共同開発が実現した。元々、中身の機能や基板はMojo Visionが開発していた。それをコンタクトレンズに埋めたいとなった時、コンタクトレンズメーカーと連携。
こうして歩みだした未来のコンタクトレンズの共同研究。その裏で、様々な偶然がつながっていった。まず鈴木さんが取り組んだのは、コンタクトレンズに基板を組み込む方法。コンタクトレンズには、硬いハードレンズと柔らかいソフトレンズの2種類がある。スマートコンタクトレンズは、ハードコンタクトレンズが適している。ハードレンズを使って作る方法に、メニコンにしかできない技術が使われている。一般的なハードレンズは原料を棒状に加工し内外面を切削してレンズ形状に仕上げる。ソフトレンズは型に原料を入れて固める製法。スマートコンタクトレンズを切削して作ると、基板も削れてしまう恐れが。そこで、ソフトレンズの作り方でスマートコンタクトレンズ用のハードレンズを作ることにした。メニコンはハードレンズを型に入れて固めるモールド製法で量産する技術を開発。元々ハードレンズ利用者のためにこの製法を研究し、5年前量産化に成功し、商品として発売。この技術をスマートコンタクトレンズに応用した。
スマートコンタクトレンズに映像を投影するためには、コンタクトレンズに電気を通さなければならない。どうやって電気を通すのか。そのため、ワイヤレス給電を研究している。ワイヤレス給電は、送電側のコイルに電流を流すと磁界が発生、磁界の振動がコンタクトレンズの基板に伝わり電流が流れる。携帯から給電できたり、データを送ってもらったりするのを目指している。
鈴木さんは、コンタクトレンズとは関係ない分野なので、入社当時は考えてもいなかったという。学生時代のバックグラウンドが電気電子工学で、今生きているという。私たちの暮らしを変えるかもしれないスマートコンタクトレンズ。鈴木さんは、10年以内には出したいという。

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