鏑木一誠さんは50代半ばで人生が一変。鏑木さんが働いているのは一大ブームを巻き起こしたレッサーパンダの風太くんがいる千葉市動物公園。6年前から園長を務めている。来場者が落ち込んだ園を立て直すため2019年に民間からの公募で442人の中から選ばれ園長になった。鏑木さんは園長になる前、大手電機メーカーで新規事業の立ち上げなどを行っていた。自身も家族で訪れた思い出の地である動物園の力になりたいと飛び込んで6年、開園時間を延長し昼間とは異なる動物の生態を観察できるトワイライトZOOを開催。ほかにも学校・企業と連携し調査研究と教育普及活動を行っている。今年は動物科学館をリニューアル、熱帯雨林の環境を再現しスコールを降らせるなど野生に近い姿を観察できる。ボルネオ島の一日を音と照明で再現している展示や、絶滅危惧動物が生息する環境の重要性を解説する展示などがある。こういった様々な取り組みが認知され、当初3年だった人気が2度延長された。レッサーパンダの風太くんは現在22歳で人間だと80歳を超える高齢となった。現在は白内障で右目の視力を失っているとみられる。風太くんの子孫は5代合わせて78頭おり、絶滅危惧種に指定されているレッサーパンダの種の保存にも大きく貢献している。鏑木さんは、60代は豊かな人生をまとめ上げる時期、自分の最期のイメージをおきながらどこに向かうかをそろそろ考えないといけないと語った。
